旦那が救急搬送されて不安しかない妻のブログ

夫が無事回復したら見せるための備忘録です 改、日々の心情を綴ります

2020年11月30日

夕べは遅かったのに朝はいつもの時間に目が覚めた。
朝起きてしばらくしたら帰宅するはずの夫が今朝も帰ってこない。
夢じゃなかったみたいです。

夕べは帰ってから家族に1日のすべてを話した。疲れたからか泣き過ぎて瞼が重いのか、布団に入ると不思議とストンと眠ってしまった。
こんな時でも普通に眠ってしまう自分の神経の図太さを思った。




昨夜、手術が終わり医師から説明を受けたのは午後11時半。
14時間にも及ぶ手術の大半は止血に時間を要したとのことだった。やっぱり。
上行大動脈で解離が始まりそれは足の付け根あたりまで広がっていた。血管の置換術をとられたが、実際に置き換えたのは上行部のみで後日再手術も必要になるそうだ。
それよりも脳・腸・足への血流が戻るかが救命できるかの要であると聞かされた。術前に血流が止まっていた可能性もあるので現時点での救命やその後の後遺症については何とも言えないということだった。
今は鎮静剤で眠った状態で経過を見ていくしかない。

こんなに大きな手術をしたけれど「これで一安心」と思わせる言葉はカケラもなかった。
用なしになった私は帰り道、車を運転しながら「わざと最悪な話ばかりしてるんだろうか?」しばらくしたらぴんぴんと元気になって「あの最悪な話が嘘みたいだね!」って言わせたいんだろうか?などと考えた。医師がそんな悪い冗談を言うわけないのに。




今日は朝からまだ何も必要じゃない夫に必要なものを持っていった。
箸やコップ、歯ブラシや髭剃り、履物も。「目が覚めたら使っていただくものを持ってきてほしい」と言われて、眠ったままの夫に必要ないのはわかっているが行かずにはいられなかった。当然面会はできないので看護師さんに荷物を渡して様子を聞いて「お変わりないです」の5分で滞在は終わり。
何か聞かせてほしい、話してほしいとは思うものの変わりがないのは安定していると捉えて安心するべきなのか。

「容態が安定していればお電話は致しません。急変時や検査の承諾が必要なときのみお電話いたします。」

病院にお任せするしかないのは重々承知している。
コロナの関係で面会できないことも、病院全体が神経を使い動いていることも、それに伴い勤務負担も増えていることも分かっている。
それでも・・・という気持ちは同じ状況にある人となら共有できるんだろうか。




普段は見ることない夫のスマホを何度か開いた。
29日にA総合病院から家電に着信があったのは夫のスマホからだった。ということはスマホにロックはかかっていない。私は容易くスマホを見ることができた。
会社、趣味の野球チーム、友人知人。急ぎのメッセージがあるなら対応しなければという思いからだったが、数件のメッセージは私も知っている人だったので事情を返信したら代わる代わるたくさんのお見舞いメッセージが届いて疲れてしまった。心配してまだ見られない夫とわかってメッセージを送ってくれているのに疲れてしまって申し訳ない。
それにしても各々に事情を説明するのは今はとても疲れる。自分の中に現実を何度も何度も擦りこむ行為だなと思う。

ところで、以前夫は確かにスマホにセキュリティーを掛けていた。9つある点を結ぶことで解除できるタイプのセキュリティーを解除しているのを何度も目にしている(解除ポイントは知らない)。
それがなぜ私はセキュリティーを突破することなく普通に見られているんだろう?
なぜ病院の人は夫のスマホのセキュリティーを解除して自宅に電話してこれたのだろう?
解除されていたから私は今色んな対応が出来て助かっているのだけど、救急隊や病院の人にはこういう時に解除できる裏技があるんだろうか?