旦那が救急搬送されて不安しかない妻のブログ

夫が無事回復したら見せるための備忘録です 改、日々の心情を綴ります

納棺したもの

「あの世に行っても困らないように」と故人を思って愛用品などを納棺してあげたいという気持ちは多くの方にあると思います。
実際、私たち家族も夫が困らないようにと入れたもの、入れようとしたものがあります。

まずはありがちですが眼鏡です。
夫は若い頃からずっと眼鏡をかけていたのでこれがないと困るだろうなと思って入れました。悲しみの中で「最近老眼だったからなくても大丈夫なのかもしれないけど」などとすごく冷静にアホなことを考えていました。

次に部分入れ歯
食べられないと困るから入れたのですが、入院中の3か月半外したままだったのでちゃんと入れられるのかとこれまたアホなことを。あの時の私は壊れてたんですかね。

それから御朱印も入れました。
初めて御朱印をいただいたのは奈良の大神神社に私一人で参拝したときのことです。大和七福神八宝霊場を回り御朱印をいただくお福掛(掛け軸型の各社の御朱印をいただける台紙)の無料プレゼントがあることを知ったのがきっかけです。
大和七福神八宝霊場
それから夫婦で寺社仏閣によくおまいりしました。まずはお福掛すべてに御朱印をいただき、その後は各地旅行の際も必ず持参し近くに寺社仏閣があればお参りしてきました。今ではそれぞれ3冊目に入っていましたが多くの神様仏様とご縁を繋いできましたので旅立った後もその加護を受けられるようにと棺に入れました。
私もその時がくれば棺に入れてもらうよう息子たちには伝えているので、これからもうしばらくはご縁を繋ぐお参りを続けていきます。

入れるつもりで準備していたけど入れなかったのは野球のグローブです。
あちらに行っても野球が続けられたらいいなと思い夫の愛用していたファーストミットを入れるつもりでした。入れても問題ないことも確認していました。「グローブを入れておけばお父さんあっちでも誰かとキャッチボールできるね」なんて言ってたのに、葬儀の日の朝、次男が「やっぱりこれ僕が欲しい。持っていたい。」と言いだしました。そっか・・・持って行けばあちらで暇を持て余すこともないと思っていたけど、自分の大切にしてたものを息子が大切にし続けてくれることもお父さんにとってはうれしいことだよね。
その代わりに「コレ入れてあげてよ」と言ったのは某元プロ野球選手のオーセンティックユニフォームでした。夫が師匠と言っていた方にいただいたもの。ご近所さんでよくいくバッティングセンターでも指導されていて次男が「お父さんより筋がいいからバスケより野球やれ」と言われたのは懐かしくも楽しい思い出です。夫はかなり悔しがっていましたが(笑)
せっかくいただいたものを入れるのは失礼じゃないかな~?と悩みましたが、夫愛用のバットは入れられないと言われたので大好きだった野球関連を一つも入れてあげないのはかわいそう。ということでユニフォームを入れさせていただきました。
夫が所属するチームのユニフォームをと一瞬考えたんだけど、どのユニフォームを入れるか(夫は2チームに所属)迷ったので、夫が着ていたものは手元に残すことにしました。

最後に入れたのは夫の好きだったウイスキー
紙コップに入れたウイスキーを棺の四隅に置きました。あまりたくさん飲む人ではなかったけどあちらで知り合いに会ったらチビチビ飲みながら懐かしい話に花を咲かせてください。




お骨上げの時に納棺したものの中で眼鏡のフレームだけがきちんとした形で残っていました。なんとなくこのフレームを持っていたいと思ったのですが、言い出すのは非常識かと思いとどまりました。夫の思い出の品はたくさんあるからね。


でもその思い出の品の一つが見当たらず・・・何本もあるバットのうちの数本なんだけどどこ行った!?