旦那が救急搬送されて不安しかない妻のブログ

夫が無事回復したら見せるための備忘録です 改、日々の心情を綴ります

もうあの道を走ることはない

長男が明日、家に帰ってきます。
一人暮らししてる今の家は学生マンションなので卒業となると退去しなければなりません。
2年暮らした自分の城だろうから彼も名残惜しい気持ちはあるでしょう。
年が明けてから授業はもうないので卒業は3月ですが彼の城にいなければならないこともないので少し早めですが2月に退去となります。




2年前、一人暮らしを始める息子のために夫と二人で足しげく通いました。
必要なものを揃えたり、一人暮らしが始まってからも様子を見に行ったり。
コロナ禍に突入してすぐの入学だったので、授業の開始は遅れに遅れた上に、当初からオンライン授業ばかりでした。
そんな毎日で初めての一人暮らし、初めての学校、不安や心配を抱えて苦しんでるんじゃないかと親としてケアできることはしてやりたかった。
なので週末になると「行かん?」と。

親に心配かけまいとしているのか、本人の性格なのか、飄々と暮らしている息子。
私たちの帰り際もあっさりしたもので、心配しているのは私一人のような感じもありました。
帰路の車で名残惜しそうに心配そうにする私を「あいつのこと心配か?寂しいんやろ?母親やなぁ。」と笑った夫。
そんな些細なことも私の心にずっと残っています。

そんな思い出が残っているから夫が亡くなったのち、私は息子の家に行くときは夫が選んだ道を走れずにいました。
違うルートを選んで走っていました。

明日、引っ越しで息子を迎えに行くけれど、最後に夫と走った道を通ろうと思います。
2年前に送り出すために親子三人で走った道、帰りは夫婦二人で走った道。
今、想像するだけで涙が出るし、明日もこらえきれないかもしれないけど、最後に一緒に走った道をかみしめたいと思います。




さて、一旦自宅に戻る息子ですが、就職して落ち着いたらまた一人暮らししたい気持ちのようです。
夫が倒れてからなるべく自宅に居てくれた息子に心強さを感じたものですが、彼には彼の人生があるし彼の選択は尊重したい。
親として見守りたい。
反面、息子の選択や些細な不安を吐露できた夫がいない辛さをひしひし感じています。

一周忌まであとひと月。だから気持ちに波風が立っているのかもしれません。
本当に私にとって大きい人だったなぁ……